マイクロチップ義務化に備える…いまさら聞けない基礎知識をチェック

2021/11/07 00:00

 

Getty Imagesより

 2019年の動物愛護管理法の改正に基づき22年6月1日からブリーダーやペットショップには、販売する犬や猫にマイクロチップを装着させることが義務付けられます。そのため6月以降に犬や猫を購入する場合は、マイクロチップを装着した犬や猫が我が家にやって来ることになります。購入者には所有者情報の変更義務が生じ、飼い主情報の登録が求められます。ただ、すでに犬や猫を飼っている人や犬猫等販売業者からの受け入れでない場合などは、努力義務にとどまります。

 ペットの迷子や災害に備え、ペットの身元を客観的に明らかにする個体識別法の1つとして世界的に広く普及しているマイクロチップ。ただ、日本では海外に比べ装着が遅れていると指摘されています。これを機に浸透となるでしょうか。いまさら聞けないマイクロチップの基礎知識を確認しておきましょう。

仕組みと装着法

 マイクロチップとは、直径2mm、長さ8~12mmの円筒形の電子標識器具で、内部は個体識別番号入りのIC(集積回路)や電気を蓄え放出する電子部品コンデンサ、電極コイルからなり、外側は生体適合ガラスで覆われています。

 埋め込み場所は、動物の種類によって異なります。犬や猫の場合では、首の後ろの皮膚のすぐ下が一般的です。犬は生後2週、ねこは生後4週ごろから埋め込みができます。費用は動物の種類や動物病院によって異なりますが、犬や猫の場合は数千円程度です。マイクロチップの埋め込みは獣医療行為に当たるため、必ず獣医師が行います。

 獣医師は、通常の注射針より少し太い専用のチップ注入器を使って体内に注入します。正常な状態であれば、体内で移動することはほとんどありません。痛みは普通の注射と同じくらいと言われており、鎮静剤や麻酔薬などは通常は必要ありません。

データベースに飼い主情報を登録

 マイクロチップを装着した後は飼い主の氏名や住所をデータベースに登録することで、マイクロチップの識別番号と飼い主情報を紐づけます。現在、データベースへの登録手数料は1050円。改正法が施行する2022年6月1日以降は、インターネットで申請する場合は300円、書類申請の場合は1000円の手数料がかかります。

 飼い主が変わったときや引っ越しなどで連絡先が変わった場合は、更新手続きを忘れずに行いましょう。

 それぞれのチップには世界で唯一の15桁の番号が記録されており、この番号を専用のリーダーで読み取ることができます。専用リーダーは、全国の動物保護センターや保健所、動物病院などにあります。

 一度体内に埋め込むと外れることや消失することはほとんどなく、データが書き変えられることもないため確実な証明になります。リーダーから発信される電波を利用してデータ電波を発信するため、電池が不要で半永久的に使用できます。

普及状況とメリット

 過度な痛みや負担を与えないので、ほ乳類、鳥類、亀や蛇などのは虫類、カエルなどの両生類、魚類など、ほとんどの動物に使用できます。動物の安全で確実な身元証明の方法として、ヨーロッパやアメリカをはじめ世界中で広く使われています。

 環境省によると、「これまで、故障や外部からの衝撃による破損の報告はない」と言います。とはいえ、体内にチップを入れることに抵抗感を持つ人も少なからずいるというのが現状のようです。

 しかし、迷子や地震などの災害、盗難や事故などによって飼い主と離ればなれになっても、マイクロチップの番号をリーダーで読み取りデータベースに登録された情報と照合することで、飼い主のもとに戻ってくる可能性が高くなるのは大きな利点です。もしもの場合に備えたマイクロチップの装着は、非常にメリットがあると言えるのです。

参考:マイクロチップに関する環境省のHP
https://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/pickup/chip.html
参考:日本獣医師会のHP「動物の福祉及び愛護」
http://nichiju.lin.gr.jp/aigo/

文=いぬねこプラス編集部

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