ペット業界にもIoTサービス続々…成長が見込めるペットテック市場

2021/11/14 00:00

 世界的に成長分野として期待が集まるペットテック市場。ペットテック(PetTech)とは、ペット(Pet)と技術(Technology)を組み合わせた造語です。世界市場調査と経営コンサルティングサービスを提供するGlobal Market Insights Inc. (グローバルマーケットインサイト) によると、デジタル技術を駆使したスマートカメラやハーネス、ヘルスチェックデバイスなどペット用ウェアラブルの市場規模は2027年までに39億ドルに達すると予測しています。日本も例外ではありません。ペットの健康やペットとの幸せにお金を惜しまないと考える飼い主の期待に応えるべく、今後もこのようなサービスが増えていくことでしょう。ここでは一例を紹介します。

●ワネコ トーク

 waneco talk(ワネコトーク)とは、NECが開発した愛犬・愛猫とLINEでトークしているみたいな体験ができるサービスです。動物病院が作った活動量計センサー(プラスサイクル)を首輪に装着することで、愛犬や愛猫が歩き回ったり、ジャンプしたりという活動データを記録させます。そのデータをNEC独自のAIシステムが分析することで、ペットの前後の振る舞いに応じたメッセージをAIが予測変換してくれる、という仕組みです。

 例えば、外出先からLINEで「何してる?」と送信した場合、その問いかけに対する「ごろごろ~」「動き回ってま~す」といった愛犬・愛猫からの返事を受け取ることができます。このようなコミュニケーションツールとしての利用をはじめ、プラスサイクルで収集した日々のペットの行動・睡眠データをプラスサイクル専用アプリと連携させれば、日々の健康状態を管理することもできます。

 クラウドファンディングサイト「Makuake」で12月19日まで予約販売中。プラスサイクルや6カ月分のライセンスなどのセット一式で2万2800円(税込み)です。

●トレッタ

 トレッタは、泌尿器疾患の多いねこの体重、尿量、尿回数等を24時間自動計測し、スマートフォンから誰でも簡単にヘルスチェックができるカメラ付きトイレです。カメラ付きトイレの中に猫が入るとセンサーが感知し、尿や体重などのデータを自動で計測。連携したアプリで健康チェックができる仕組みです。

 6月22日にリニューアルを行い、それまで2万1780円(税込み)で提供していたトレッタ本体を無料提供し、アプリ月額料金1078円(税込み)のみで利用できるサブスクリプションサービス「ねこのヘルスチェックサービス」へ移行しました。

 AIねこ顔認識技術搭載のカメラでねこを識別することができるので、多頭飼育の保護猫施設で暮らす猫の健康管理にも適しています。9月20~26日の動物愛護週間には、保護施設に100台のトレッタを無料配布。保護猫施設のサポートも行っています。

●ファーボドッグシッター

 ペットカメラとしてお馴染みのFurbo(ファーボ)。外出先から、留守番をしている愛犬を見たり、話しかけたり、おやつをあげて遊ぶことができます。価格は2万7500円(税込み)です。

 単なるカメラ機能だけでなく、見逃した愛犬の行動を動画で把握するクラウドレコーディングや愛犬の一日の可愛らしい一瞬だけを切り取って60秒にまとめた今日のワンコ風動画が作成できるドギーダイアリーなどの機能が使えるサブスクリプションサービスです。価格は月額料金だと798円(税込み)です。

 ペットは話せないので、普段とはなんか様子が違う、と察することができても、その原因はなんなのかまで突き止めるのは、非常に難しいですよね。いつまでも健康に過ごしてほしいと考える飼い主は増えているため、犬や猫の活動を数値で可視化させることができるサービスの需要は今後も高まっていくことでしょう。

文=いぬねこプラス編集部

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