痩せすぎ、太りすぎは要注意!体型に合った必要カロリーの求め方は?
2021/11/30 21:00

(画像:GettyImagesより)
犬や猫を健康に育てるためには、適度な運動をさせるとともに、管理した食事を与える必要があります。喜ぶからといって、おやつなどを与えすぎてはいけません。あくまでも主食は総合栄養食。おやつは、しつけやコミュニケーションのツールとしてうまく利用し、痩せすぎや太りすぎの体型にならないような食事を与える習慣を身に付けましょう。ここでは、体重に合った必要カロリーの計算式をはじめ、見た目と触れた状態で体型を評価するボディコンディションスコア(BCS)を紹介します。これらを参考に、わが子の体重に合った食事量を与え、適正な体型を維持できるようにしましょう。
食事量(カロリー)の計算方法
犬や猫が1日に必要とするごはんの量を計算するときの目安にしたいのが、安静時に必要なエネルギー要求量/Rest Energy Requirement(RER)とうちの子の成長段階や活動量に応じた、1日当たりのエネルギー要求量/Daily Energy Requirement(DER)です。
RERについては体重のみを参考に下記計算式を用いて簡単に算出することができますが、DERについてはRERにそれぞれの犬や猫の成長段階や活動量に応じた係数を用いて計算する必要があります。うちの子の係数が知りたい!という場合には、獣医師に相談しましょう。
【RER=体重(kg)×30+70】
【DER=RER×係数】
さらに、DERをペットフードに表示されている代謝エネルギー(ME)で割ることで、1日当たりの食事量を計算することもできます。
【1日当たりの食事量=DER÷ME×100】
ボディコンディションスコア(BCS)
ボディコンディションスコア(BCS)とは、見た目と触れた状態から、脂肪のつき具合などを確認し、犬や猫の体型を9または5段階で評価するものです。ここでは、5段階のスコアと体型の特徴を紹介します。現在の体重とBCSからうちの子の理想体重を求めることもできます。理想体重を知りたい場合は獣医師に相談してみましょう。
【痩せ/BCS1】
■犬…助骨、腰椎、骨盤が容易に見える。触っても脂肪が分からない。腰のくびれが目立つ。
■猫…助骨、腰椎、骨盤が容易に見える。首が細く、腰が深くくびれている。脇腹のひだには脂肪がないか、ひだ自体がない。
【やや痩せ/BCS2】
■犬…肋骨が簡単にさわれる。腰のくびれが目立つ。
■猫…背骨と肋骨が簡単にさわれる。腰のくびれは最小。横から見た腹部のつりあがりはわずか。
【理想体重/BCS3】
■犬…過剰な脂肪がなく、肋骨がさわれる。肋骨の後ろに腰のくびれがある。腹部のつりあがりがある。
■猫…肋骨はさわれるが、見ることはできない。肋骨の後ろに腰のくびれがわずかにあり、腹部がつりあがっていて、脇腹にひだがあるのが分かる。
【やや肥満/BCS4】
■犬…脂肪はやや多いが、肋骨はさわれる。目立たない程度に腰のくびれがあるのが分かる。腹部のつりあがりがやや見られる。
■猫…肋骨の上に脂肪がわずかにあるが、肋骨は簡単にさわれる。腹部のつりあがりはやや丸く、脇腹はくぼんでいる。脇腹のひだは適量の脂肪で垂れ下がり、歩くと揺れる。
【肥満/BCS5】
■犬…肋骨は厚い脂肪におおわれていて、簡単にさわれない。腰椎や尾根部にも脂肪がある。腰のくびれはないか、ほとんど見られない。腹部のつりあがりはないか、むしろ垂れ下がっている。
■猫…肋骨や背骨は厚い脂肪におおわれていて、簡単にさわれない。腹部のつりあがりは丸く、腰のくびれはほとんどない。脇腹のひだが目立ち、歩くと盛んに揺れる。
ペットフードのパッケージには食事量の目安が表示されているので、はかりや計量カップを使ってフードの重さを確認して与えましょう。多くの場合、食事量は体重に対して表示されているので分かりやすいです。ただ、表示体重は現在の犬や猫の体重ではなく、理想体重(BCS3)のことを示しているので注意が必要です。
参考:環境省、「飼い主のためのペットフード・ガイドライン~犬・猫の健康を守るために~」