高齢ペットとの暮らし方、注意したい住環境のポイント

2021/12/23 17:30

(写真はイメージ/pixabayより)

 ペットが高齢期に入り、白髪が目立っている、耳が遠くなった、高いところに飛び上がらなくなった…など、見た目や行動に変化が現れたら、これまで犬や猫が生活していたスペースを見直しましょう。心身の機能低下のサインが見られたら、高齢期のペットが安全に過ごせる環境に変える必要があるからです。ここでは、高齢犬と高齢猫の負担を減らすために工夫したい部屋づくりのポイントについて解説します。愛犬や愛猫が自立した生活を長く送ることにもつながるので、参考にしてみてください。

高齢犬

■床
室内を移動するときに関節を傷めないようにするため、滑りやすいフローリングや爪が引っかかりやすい毛足の長いカーペットは避けましょう。滑りにくいマットや毛足の短いカーペットがよいです。

■居住スペース
適応能力が低下しやすいため、クレートやサークルなど犬の飼育空間は常に同じ位置に。移動はNGです。頻繁な模様替えも避けたほうがよいです。クレートは入口以外などをカバーで覆うなど工夫をし、普段から休めるスペースとして開放しておくとよいです。

ソファ
まだソファなどに乗りたがるようであれば、横にスロープや踏み台を設置することで、関節の負担を軽減することができます。

■階段
階段前にはゲートを置くなど工夫をし、上り下りをさせないようにしましょう。

■照明
視力の衰えが見られる場合は、夜は早めに点灯するようにしましょう。家具などにぶつかる事故を予防することにつながります。

高齢猫

■家具
猫は高いところに飛び乗る習性があるものの、年齢を重ねると上下運動が苦手になります。例えば、キャットタワーで最上段まで上れなくなった、下りるときに不安な様子を示すようになったなどの変化が見られたら、撤去しましょう。代わりに低い椅子などを用意し、横にはスロープや踏み台を設置します。周囲の床にクッションを置いたり、下にマットを敷いておくとより安全です。

■トイレ
段差を少なく、スロープなどを付けることで入りやすいトイレにします。排泄の失敗が見られるようになったらシートを敷きましょう。複数カ所に置くと失敗も防げます。いつも清潔な状態にしておきましょう。

■お休みスペース
冬は暖かく、夏は涼しい場所にベッドなどの寝床を準備します。柔らかい素材だとよいです。

■餌の置き方
台などを利用し、食器を高い位置に置くことで食べやすい高さに調整します。新鮮な水は何カ所かに分けて置くとよいです。


高齢期に入った愛犬や愛猫は、できないことが増えていきます。そのときどきの状態に応じた配慮をすることで、高齢ペットが安全・快適に過ごせる環境づくりを心がけましょう。

文=いぬねこプラス編集部

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