繁殖引退の犬や猫に新たな出会いを…ペットプラス運営のAHBが専門店をオープン

2021/12/02 14:00

パートナープラスもりの里店(石川県金沢市)をオープン

 ペットプラスを運営するAHBは12月1日、ブリーディング(繁殖)を卒業した犬や猫たちと新しい家族のマッチングを専門に行うパートナープラスの1号店を石川県金沢市にオープンしました。

 AHBは生体販売を行う企業としての責任を果たすために、繁殖引退犬猫やハンディキャップの犬猫と新しい飼い主との出会いをコーディネートする、パートナードッグ&キャットプログラムを実施しています。パートナープラスの運営もそのプログラムの一環です。より積極的にマッチングを行っていくため、子犬子猫の紹介は行わずにパートナードッグ&キャットのみを紹介する店舗の出店に至りました。

パートナードッグ&キャットプログラム

 まず、ブリーダーから預かった犬や猫は、健康診断、各種検査および予防接種、予防駆虫、不妊・去勢手術およびスケーリングなど、その子の状態に応じて必要な処置を行います。検査・処置・管理などにかかった費用の一部を「諸経費」として計上しています。そのため、引き取りを希望する人が負担する基本費用は、犬の場合は9万8000円(税込み)。猫の場合は8万8000円(税込み)です。
 
 申し込みは店舗やウェブから行えます。店舗で申し込みをする場合は、その場で店舗スタッフと面談し、審査申し込みを行います。審査は店頭ではなく本部が実施します。審査結果にてお迎えOKとなったら、契約・引き渡しという流れです。また、審査結果にてお迎えOKとなった場合、希望すればホームステイを行うこともできます。

 取り組みを始めた2019年から現在に至るまで、約450頭のパートナードッグ&キャットが新たな飼い主に引き取られました。

パートナープラスオープンの背景

 パートナープラスオープンの背景には、動物愛護管理法の改正があります。人と動物が共生する社会の実現を目的とし、動物の適正な飼養と管理を定めた法律である動物愛護管理法ができたのは、1973年のこと。その後、度重なる法改正を経ており、2019年6月19日に公布された改正法では、動物取扱業による適正飼養等の促進等が盛り込まれました。動物取扱業のさらなる適正化が求められています。

 具体的には、飼育施設の管理やケージ等の規模、飼養・保管に従事する従業員の数、疾病等に係る措置、展示または輸送の方法、繁殖できる回数など守るべき数値や違反となる状態が規定されています。21年6月1日から施行されているものの、経過措置が設けられている項目もあります。

 法改正を1つの契機とし、業界全体にとって、より動物福祉の観点に寄り添った事業運営につなげるよう、パートナードッグ&キャットプログラムのアドバイザリーボードも設置しました。獣医師や動物愛護団体運営者など専門家の意見を取り入れ、具体的な策として盛り込む狙いがあります。すでに20年12月、21年3月、5月、7月、10月と計5回実施しています。次回のアドバイザーリーボードは、22年2月を予定しています。

文=いぬねこプラス編集部

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