フランスが犬猫の販売を禁止した意外な理由 日本は?

2022/02/04 10:00

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GettyImages

 昨年11月にフランス上院では動物愛護に関する法改正案を賛成多数で可決されました。これにより犬と猫のペットショップでの販売が2024年から禁止されます。

 約半数の家庭がペットを所有しているというペット大国フランスは、「ペットの放棄の欧州王者」だとも揶揄されてきたと英「BBC」(2020年8月9日付)が報じています。フランスでは毎年10万から20万匹のペットが捨てられており、特に夏の時期は増える傾向にあるそうです。数週間に及ぶ夏のバカンスの際にホテルでは動物を連れて行くと追加料金を取られたり、あるいは完全に禁止されたりすることを知り、ペットを放棄するというのです。

 ペットの購入が衝動買いとなっていることも放棄に繋がる理由だと指摘されています。親から子へのプレゼントとしてペットが飼われてしまうことや、流行中の犬や猫を購入しても2〜3年後には流行が変わるため放棄されてしまうとのことです。また、ペットの治療費が高額であることを知った飼い主が病気や老齢のペットを捨てることもあるといいます。

 コロナ禍のペットブームで捨てられるペットがさらに増加する状況で、自身が獣医でもあるジュリアン・デノルマンディー農相が、ペットは「おもちゃでも消耗品でもない」と考えるべきだと述べたことで法改正の機運が高まりました。その結果、昨年初頭に、自身も保護猫を飼育しているコリーヌ・ビニョン議員が、ペットの購入を難しくし、ペットを虐待したり捨てたりした飼い主の追跡を容易にする法案を共同で議会に提出、8月にはナタリー・パイら15人の著名人がオンラインでの生体販売を禁止し、不妊去勢手術を促進するよう要求する公開書簡を政府に提出しました。

 この法案はマクロン大統領にも支持され、11月にほぼ全会一致で可決されました。これにより2024年以降ペットショップでの犬と猫の生体販売は禁止され、犬や猫を飼いたい人は保護団体や個人からの譲渡、ブリーダーからの直接購入となります。また26年からイルカやシャチのショーが、28年からは移動型サーカスでの野生動物の利用が禁止されます。

 日本では全国の保健所や動物愛護センターに引き取られる犬猫の総数は年々減少していますが、それでも令和2年度(2020年4月1日〜2021年3月31日)の犬猫の引き取り数は72,433頭ありました。昨年6月1日にケージの広さや従業員1人当たりの飼育数などの管理方法を制限する環境省令と生後56日以下の子犬や子猫の販売を原則禁じる改正動物愛護法が施行されたものの、生体販売は継続されています。ただ、小泉進次郎前環境大臣が「保護・譲渡を当たり前の社会にする」と話しているように、日本でペットショップでの生体販売が禁止される日が来るのもそう遠くないかもしれません。

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文=いぬねこプラス編集部

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