犬はできないことがあると飼い主に助けを求めることが研究で判明

2022/02/10 18:00

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 犬は困難な課題に直面すると飼い主に助けを求めるという研究結果が発表されました。犬は本当に人間のベストフレンドだったようです。

 学術誌「Applied Animal Behaviour Science」に掲載された仏エクス・マルセイユ大学を中心とした研究で、51匹の犬を対象に、手の届かないところに食べ物の入った皿があるとき、犬はどんな反応を示すか試す実験が行われました。

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 実験内容はこうです。飼い主ではない人物が犬を餌のある実験室に連れて行き、犬が近づけない2つの棚(ランダムに選択)のうち1つに餌を置いて部屋を出ます。飼い主が部屋に入り、2つの棚から等距離の場所に静かに立ったまま、犬を視覚的に追いかけるような視線を30秒間送ります。この間、研究者は犬の行動と発声を測定しました。

 その結果、発声したのは全体のうち21.6%(51頭中11頭)の犬だけで、そのうち32.27%が鳴き声、67.72%が吠え声で、発声回数は犬により1回から51回と大きな差がありました。また、吠え声の67.7%は飼い主に向けられたもので、食べ物そのものに向けられることはほとんどなかったそうです。このことから、犬たちは飼い主に対して食べ物を取りに行くように促しているのではないかと研究者たちは判断したといいます。

 筆頭執筆者であるFlorence Gaunet氏は、「今回の研究では、吠えた複数の犬の間に声の類似性が見られたことから、犬は注意を喚起するためにさまざまな種類の声帯を用いていることが示唆されました」と述べています。

 この研究には、アメリカン・スタッフォードシャー・テリア、ラブラドール・レトリーバー、ゴールデン・レトリバー、シュナウザーなどが参加しましたが、犬種との関連性は特に見られなかったとのことです。

 人間はよく犬に話しかけますが、私たちが考えている以上に犬も人間に話しかけているのかもしれません。人間と犬は互いに助け合うベストフレンドと言ってもよいのではないでしょうか。

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文=いぬねこプラス編集部

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