子どものペットにハムスターよりモルモットが向いている理由

2022/03/03 18:30

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 アニメ『PUI PUI モルカー』の再放送で再び注目を集めているモルモット。ハムスターと比較されることも多いですが、お子様の最初のペットに向いているのはどちらなのでしょうか? 米誌「Newsweek」(2月25日付)が専門家の意見を紹介しています。

飼育環境の違いに注目

 英国王立動物虐待防止協会(RSPCA)のげっ歯類専門家、ジェーン・タイソン博士は、どちらの生き物も子どもの最初のペットとしてふさわしいケースがあると話します。

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「動物は家族にとって素晴らしい伴侶になりますし、ペットを飼うことは、子どもたちが動物と人間の両方に対して思いやりと優しさを持つようになるのに役立ちます。また、子どもたちに優しさや生き物への理解と尊敬を促すだけでなく、人と交わることで子どもの社会性を向上させることができます。」(タイソン博士)

 モルモットとハムスターは、一般的にスターターペットとして見られがちで、子どもへのプレゼントとして衝動買いする親も多いですが、「ペットの世話は、決して子どもが一人でやってはいけない」とタイソン博士は指摘しています。特に「モルモットは社交的な動物なのでペアで飼う必要があり、どの家庭でも2匹のペットを世話するスペースとお金があるかどうかを検討する必要がある」とのことです。

 品種にもよりますが、モルモットはハムスターの4倍ほどの大きさになり、比較的広いスペースが必要になります。ただし、ハムスターも残酷なほど小さなケージで飼われるべきではなく、「退屈しないような大きなケージが必要」だといいます。

 英国王立動物虐待防止協会(RSPCA)が公開しているケージサイズの基準は、ドワーフハムスターで70cm×40cm、ゴールデンハムスターで80cm×50cm、2匹のモルモットに対して最低でも120cm×60cmだとしています。ハムスターとモルモットでは飼育スペースに大きな違いが出じます。

子どもとの交流が容易なのは?

 飼育スペースだけで考えればハムスターの方が飼いやすいということになりそうですが、米国動物愛護協会(HSUS)の獣医師、サイ・ウーン博士は、「ハムスターは、他のハムスターに噛みついたり、攻撃的な行動をとる」ため、小さな子どもには危険だと話しています。一方で「モルモットは穏やかで、愛情深く、対話的」とのことです。

 ハムスターは夜に活発になりますが、モルモットは日中に活発なこともあるため、子どもとの交流も容易になるとのことです。こうしたことからウーン博士は子どものために飼うならばモルモットが推奨されるとしています。

 ただ、モルモットは人間のように自分でビタミンCを合成する能力がないので、食事にはかなりの量の繊維質が必要で、1日に何度も食べさせる必要がある上、頻繁にケージを掃除する必要があり、お世話は決して簡単ではないことを忘れてはいけません。

 また、ハムスターの寿命が2〜3年に対し、モルモットは8〜10年あるため、「潜在的に10年間の責任を持つことは、すべての子どもとその両親にとって理想的ではない可能性があり、成長した子どもが時間とともに飼育への興味を失ったときにモルモットの世話をしなければならないものになるかもしれない」とウーン博士は注意を促しています。

 さらに、ハムスターやモルモットは数千円で購入できてしまいますが、医療費は数万円以上かかることもあります。ちなみに筆者がかつて飼っていたジャンガリアンハムスターの耳に「乳頭腫」という良性腫瘍ができた際には、約5万円の手術代がかかりました。小さな動物とはいえ、飼い主の責任として病気の際には数万円以上の治療費を払う覚悟もまた必要でしょう。

 結論としては、2匹飼育できるだけの広いスペースが用意でき、10年間お世話をできるならモルモットが最適、スペースがさほどなく、数年ならお世話できそうなご家庭はハムスターが向いていると言えそうです。ただしどちらを飼うにしても適切に飼育し、病気の際には治療をするという飼い主の責任に変わりはありません。

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文=いぬねこプラス編集部

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