ペットの認知症に60%以上の飼い主が気づいていない…8つの変化が見られたら要注意

2022/03/09 10:00

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GettyImages

 英獣医グループ「Vets4Pets」が行った調査によると、ペットを飼っている人の4人に1人以上が、飼っている猫や犬の認知症に気づいていないことが判明しました。英「Wales Online」が報じました。

 3月7日の「Pet Dementia Day(ペットの認知症の日)」を記念して行われた調査では2000人の飼い主に、ペットの認知症の初期症状について質問しました。その結果、62%の飼い主がペットの著しい行動の変化は加齢のせいだと考えていることがわかりました。

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 ペットの認知症の症状には、混乱や不安、落ち着きのなさ、以前ほど遊びたがらないなど、さまざまなものがありますが、高齢になったペットの変化として最も多く見られたのは「食欲不振」と「遊ぶ時間の減少」でした。また、睡眠サイクルの変化については、認知症というよりも、「年をとったから」と考える人が多いようです。

 Vets4Pets のヒュー・ステイシー医師は、次のように述べています。

「悲しいことに、加齢に伴う認知症は、私たちの愛するペットの多くが生きている間に罹患する可能性のある退行性疾患です。英国には診断されずにこの状態で暮らしているシニア猫や犬が100万匹近くいると考えられます。」(ステイシー医師)

 ペットの認知症は「食生活の改善や精神的な刺激の増加」により、脳の健康状態を改善したり、有効な薬やサプリメントを摂取することで進行を遅らせることが可能とのことです。

 ペットが認知症だと診断されたことがある飼い主の30%以上は最初に他の病気を疑い、獣医に診せたことで認知症が発覚。20%以上はペットが認知症になるということを知らなかったといいます。

 ペットが認知症と診断された場合、飼い主ができることとして、「愛情を注いであげること」がなによりも重要ですが、自宅や周囲の環境をできるだけ慣れ親しんだ優しいものに保つことも大切とのことです。

ペットの認知症を疑うべき行動

 英国の獣医師慈善団体「病気の動物のための人民診療所(PDSA)」によると、ペットの認知症には次のような症状が見られます。

混乱や方向感覚の喪失――ペットが見慣れた場所で迷子になったり、外出方法を忘れてしまい、家の中に閉じこもってしまう。

トイレの変化ーーいつもと違う場所や時間にトイレをしてしまう。

寝相の変化――日中はよく眠っているのに、夜間はよく目が覚めるようになる。

性格の変化――内向的になり、落ち込んだりするようになる。

記憶喪失――慣れ親しんだ言葉に反応しなくなったり、覚えたことを忘れたり、新しいことを覚えるのが難しくなったりする。

活動性の変化――ペットが以前ほど活発に動かなくなり、ボーッと空中を見つめたりすることが多くなる。

鳴き声の変化――いつもより声が大きくなり、遠吠えをしたり、吠えたり、ニャーと鳴いたりするようになる。

食欲の変化――突然食べなくなったり、食べたことを忘れてしまうほど食べるようになる。

 ペットのこうした変化に心当たりがある方は獣医の診察を受けてみると良いでしょう。

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文=いぬねこプラス編集部

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