ウクライナの防空壕に暮らす猫の悲痛な声

2022/03/10 10:00

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キエフの地下鉄で怖がる猫を抱きしめる女性/GettyImages

 ウクライナ・キエフに住む猫の物語に世界中の人々が心を痛めています。

「世界の皆さん、こんにちは。私の名前はクシア(「噛む」の意味)、キエフに住む1歳半の猫です。」

 クシアはウクライナ人ジャーナリスト、アンナ・ルデンコさんの愛猫です。2020年8月8日に、大きな猫に襲われていたところをルデンコさんに救出され、一緒に暮らすようになりました。

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一変した平穏な日々

 九死に一生を得て、暖かい家族に迎えられたクシアでしたが、ロシアのウクライナ侵攻により平穏な生活が一変してしまいました。

「7日前にすべてが変わりました。私たちはとても大きなサイレンで目を覚ましました。空は灰色で、パパとママはすぐに荷物をまとめました。私はどこにでもママの後をついていき、母がおやつをくれるのを待っていました。でも、彼女はパニック状態で、お父さんはとても険しい顔つきでした。車の下に隠れて、黒猫に殺されるのを待っていたときと同じように怖くなりました。だから私はベッドの下にもぐりこみ、どこにも行かないようにしました。でもサイレンは止まらなかった。そして、パパとママは私を無理やりキャリーバッグに押し込んで、防空壕に避難しました。私はそれが何なのか知らなかったけど、それ以来、ここが私の新しいおうちです。」

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 防空壕では同じように逃げてきた猫たちと仲良くなったクシアですが、もちろん防空壕での生活は楽ではありません。ルデンコさんは、「お気に入りのベッドが恋しい、床で寝るのはもう飽きた。家に帰って、邪悪で耐え難い黒猫が襲ってこない世界で暮らしたい」と、クシアの気持ちを代弁しています。

 クシアとルデンコさんが身を潜める防空壕の近くで大きな爆発があったそうですが、そんな時も「クシアは本当に私を落ち着かせようとしてくれました。彼女は天使であり、最高の精神安定剤です」とルデンコさんは話します。

世界中からのコメント

  クシアの物語に世界中から次々とコメントが寄せられています。

「涙が止まらない。私の猫が頬ずりしてきて『大丈夫』って言ってるような気がしてもっと泣いてしまう」

「ウクライナで起こっていることは悲惨だとか、心が痛むとか、そういうレベルじゃない。言葉が出ないよ」

 一夜にして日常を奪う戦争は、人間よりも犬や猫といった動物たちにとっての方が過酷かもしれません。飼い主とともに国外や防空壕に逃げられたとしても、大きな環境の変化は動物たちへのストレスになり、十分なケアをしてあげられる保証もありません。また飼い主に置き去りにされたペットたちはより悲惨な状況にあることでしょう。クシアのように日常を奪われたペットたちのことを思うと胸が張り裂けそうになります。一刻も早いロシア軍の撤退と平和の回復を願います。

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文=いぬねこプラス編集部

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