【獣医師監修】宮城・福島で震度6強、地震に備えてペットのためにすべきこと

2022/03/17 14:00

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 16日23時34分ころ、宮城県と福島県でマグニチュード(M)7.4、震度6強を観測する大きな地震が発生しました。久しぶりの大きな揺れに驚いた方も多いようですが、大地震はいつどこで起こるかわかりません。いざという時に慌てないよう、災害に備えて飼い主がすべきこと、被災した時のペットの扱われ方などについて、NPO法人「人と動物の共生センター」でペット防災を担当している浦野未来さんに聞きました。

――ペットを災害から守るために飼い主がしておくべきことを教えてください。

(浦野未来さん、以下浦野) ペットを災害から守るために飼い主さんができることは数多くあります。特に、一番最初に考えて欲しいことは「災害が起きた際にどこに逃げるのか」と言うことです。実際に指定避難所にペットを連れて避難することが難しいこともまだまだ多く、まずは自宅が避難場所にならないか、頼れる親類がいないか、などを事前に決めておくと、災害時にも素早く行動に移すことができます。

 また、「ペットに迷子札を装着する」「生活用水を備蓄する」この2つは特に大切です。迷子札には、ペットとはぐれた時に連絡を取るために、ペットの名前よりも飼い主さんの名前と、電話番号など連絡先を記入するのがおすすめです。手軽に準備でき、いざという時に役に立つので、まだやっていない方はぜひやってみてください。

ーー災害に備えている意識の高い飼い主でも陥りやすい盲点などありますか?

(浦野) 仕事先での発災など、ペットと離れている際に災害が起こった場合、どう行動するかについていくつか選択肢を考えておく必要があります。そのほか、地震の揺れに驚いて逃げ出してしまうこともあるので、いなくなってしまった際にいつ、どうするかを考えておきましょう

ーー首都直下地震が起こった場合、ペットや飼い主にどんな影響があると考えられますか?

(浦野) 平成25年に内閣府から報告された「首都直下地震の被害想定と対策について」によると、首都直下地震が起こった場合、大きな被害の原因は地震の揺れと市街地の火災です。地震による揺れから身を守るために耐震化、家具固定の他、早めの避難が重要になります。また、交通網の面では地下鉄が1週間、私鉄・在来線は1カ月程度開通までに時間を要する可能性があると想定されています。家に取り残したペットへの対応を考えておきましょう

ーーペットの防災にオススメのグッズを教えてください。

(浦野) 1つは、迷子札です。Q Rコードがついているものもあります。たとえばこれ。もう1つは、折りたたみクレートです。段ボールタイプのものもあります。

ーー避難生活でペットはどのように扱われるのでしょうか?

(浦野) 熊本地震の際には、避難所での生活の場合、他の避難者と避難スペースを区別にしている場所もあれば、避難所屋内への受け入れ(ペットの持ち込み)を原則不可としていた避難所もあったようですが、実際に被災地に入ったことがないためどのように扱われていたかまではわかりません。

 こちらの「熊本地震における被災動物対応記録集」を参考にしてみてください。

ーー特に猫の場合、避難所でのトイレはどのようにするのでしょうか?

(浦野) 飼い主が持参するトイレトレイで排泄するしかありません。しかし、臭いの問題もあるため、周囲の人への配慮は欠かせません。

 また、猫は、移動やストレスに弱く、排泄の問題が起こりやすいです。排尿しない、血尿が出るといったトラブルも発生します。

ーー避難所でのペットのトラブルを気にしている飼い主さんが多いようですが、どのような対策がありますか?

(浦野) 避難所にいかず、友人知人の家に身を寄せる計画を立てるべきです。そのほか、ペット同伴可能な宿泊施設や、車中泊という手段もあります。避難所は最終手段です。

 仮に、避難所に避難する場合は、クレートにはいれることは必須です。社会性を身に付け、どこにいても落ち着いていられるようにトレーニングしましょう。

ーーペット防災カレンダーではどんなことが学べますか?

(浦野) ペット防災カレンダーは、かわいいイラストと、ゲーム形式でペット防災について楽しく学べます。ペットを連れてどこに避難するかを考える「ペット同行避難先診断」や、どんな場所や家具に固定をした方がいいか、また、ハザードマップに見立てた迷路で、ハザードマップについても触れることができます。現在2023年のカレンダーも制作中です。

 ペット防災カレンダーの最新情報はこちらでご確認ください。

ーーありがとうございました。

 ペットを災害から守るためにも日頃から防災意識を高めておくことが重要です。浦野さんのアドバイスを参考に今から準備をしておくことをおすすめします。

構成=いぬねこプラス編集部

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