猫や犬の熱中症対策と注意点を説明！ 知らないと死に至るリスクも

――扇風機で暑さ対策をする飼い主さんもいますが、それは問題ないのでしょうか。

「冷房をつけた状態で、サーキュレーター代わりに扇風機を使うのはよいと思います。ただ、気温が35度以上のような日に、冷房を付けずに扇風機だけを回すのは危険です。人間は汗をかいて体温調節できますが、犬や猫は汗をかきません。人間とは体の構造が違う生物だということを理解してください」

――車などで移動をする際の注意点はありますか。

「実は家の中よりも、病院へ向かう際の車の中といった環境の方が注意が必要です。キャリーケースの中には保冷剤や凍らせたペットボトルを入れて、車内の温度が上がらないようにしてください。また、たとえ5分であっても、猫ちゃん、ワンちゃんを車内に残したまま、エンジンを切って外に出ることはしないでください。夏場は具合が悪くて動物病院に受診しにきた動物たちが、さらに熱中症を起こしてしまうことも多いです」

熱中症かもと思ったらすぐに動物病院へ

クールリングを試着する猫ちゃん（提供：多田あさみさん）

――猫ちゃんが熱中症になってしまった場合、どのような症状があらわれるのでしょうか。

「ぐったりとしてその場から動かない、呼吸が早い、体温が高い、食べない、食べても嘔吐する、反応が鈍いといった症状が出ます。好物をあげてみて食べるかどうか反応を見ると分かりやすいです。また、猫ちゃんには通常の瞼の下に瞬膜というものがあり、それが露出ぎみになるといった変化もあります。くしゃみや、目ヤニなどは出ないものの、風邪の発熱時と似たような様子になる子が多いです」

――猫ちゃんに熱中症が疑われる場合、まずは何をすればよいのでしょうか。

「まずは、動物病院に連絡をしましょう。熱中症は時間との闘いでもあるので、先に連絡しておくことでワクチンなどの急を要さない子たちより、優先的に診てもらえるかもしれません。そして、病院に行くまでの間は、人間と同じように、猫ちゃんの首元やわきの下、脚の付け根などをアイスノンや冷たいペットボトルで冷やします。こちらも電話連絡時に獣医師さんの指導を仰いで下さい。

冷やしたり塩分を補充すればいいからと、病院ではなく自分で対処しようとすることは危険です。必ず、動物病院で診てもらってください」

――最後に、猛暑を乗り切るためのメッセージをお願いします。

「今年はとんでもなく暑い夏になると思われます。なので、今年の夏は暑さを我慢するのはやめましょう。我慢すると熱中症、強いては死につながります。どんなにエアコン代がかかっても、病院代よりは安いですし、一度失われた命は戻ってきません、今年は猫も犬も人間もしっかりエアコンで涼んで、猛暑を乗り切りましょう！」

お水で涼む猫ちゃん（提供：多田あさみさん）

猫のSNS、炎上させない方法

猫カフェmfmf（モフモフ）

常駐スタッフ猫ちゃんと里親募集中の保護猫ちゃんが走り回る猫カフェ。
公式HP：https://catcafe-mfmf.com/index.html
公式Twitter：https://twitter.com/catcafemfmf
公式Instagram：https://www.instagram.com/catcafemfmf/
住所：神奈川県横浜浜市中区港町2-9-4 関内幸和ビル6F
営業時間：平日 13：00～20:00　休日 11:00～20:00

【プロフィール】

多田 あさみ（ただ あさみ）
2008年よりタレントとして活動。2016年に「猫カフェmfmf」オープンし、猫の保護活動に従事。年間80頭等前後の猫の保護・譲渡。多頭崩壊レスキューや、離島の野良猫問題などにも取り組む。 趣味は食べ歩き、特技は釣り、魚を捌くこと。

文＝いぬねこプラス編集部