猫パルボウイルスの脅威、飼い主が気を付けるべき感染症対策とは?

2022/10/12 15:00

感染症予防にはワクチンと隔離

――猫の飼い主が猫カフェ訪問や地域猫活動、預かりボランティアをするに当たって、感染症対策の視点から気を付けるべきことを教えてください

 パルボの予防法は確立しています。ワクチンと隔離です。例えば、飼い主さんが猫カフェや猫・犬の譲渡会、動物園など、違う生き物と接触する場所に行った場合は消毒が基本です。帰宅したらまず、手洗いをはじめ、着ていた洋服は全部着替えて洗濯します。

 新しい猫ちゃんを迎える時には、感染症予防の為に全ての検査や潜伏期間が終わるまでは隔離を徹底して下さい。 部屋の数などで隔離が出来ない環境にある方は無理に預かりなどのボランティア活動をしようとせず、自分ができる範囲で活動して頂ければと……。

 隔離期間中の対応などは隔離ができる方にお任せして、隔離期間やワクチンが終わった子だけを預かるという方法もあります。無理はしないでできることだけをする、猫ちゃんを飼っている人は危ない橋を渡らなくていいんじゃないかな、と私は思います。

 猫を守れるのは自分だけなので、新しい子を助けてあげるにしろ今飼っている子を守るにしろ、「無知は猫を殺す」というのは胸に刻んで頂いて、知らなかったから……で命を危険に晒すことのない様、しっかりとした対応と対策をとってほしいです。

隔離中の猫ちゃん (提供=多田あさみさん)

日々情報をインプットし感染症に備える

――多田さんが猫カフェを運営や保護猫活動をするに当たり気を付けている感染症対策について教えてください

 猫カフェ運営や保護猫活動をする人も感染症に対しての知識をすべて知ってから始める人は少ないと思うので、日々情報のアップデートをして学ぶことが大事だと思っています。私たちのお店にもパルボの猫が来たことがないので、他のお店での対応等を見て、もしもの場合にどういう対応をしたらいいのか、流入経路はなんだったか、どういう治療をしたのか、日々情報をインプットして、パルボをはじめ色々な感染症に備えるように心がけています。

 そうした上で、保護猫を受け入れる時はしっかりとした隔離を徹底し、無作為に色々な場所から猫を受け入れないようにしています。たとえば大阪や沖縄など、色々な地域から猫が来れば、時期だけでなく場所も区切り、それぞれを別に隔離しなくてはいけません。

 パルボ以外も病気には潜伏期間があるので、正しく知って、隔離期間は他の猫と接触をさせず、さまざまな検査を進め、ひとつひとつ病気の可能性潰していくことに尽きます。

 「無知は猫を殺す」ということを私自身も胸に刻んで日々、保護活動に挑んでいます。

隔離中の猫ちゃん(提供=多田あさみさん)

猫カフェmfmf(モフモフ)

常駐スタッフ猫ちゃんと里親募集中の保護猫ちゃんが走り回る猫カフェ。
公式HP:https://catcafe-mfmf.com/index.html
公式Twitter:https://twitter.com/catcafemfmf
公式Instagram:https://www.instagram.com/catcafemfmf/
住所:神奈川県横浜浜市中区港町2-9-4 関内幸和ビル6F
営業時間:平日 13:00~20:00 休日 11:00~20:00

【プロフィール】

多田 あさみ(ただ あさみ)
2008年よりタレントとして活動。2016年に「猫カフェmfmf」オープンし、猫の保護活動に従事。年間80頭等前後の猫の保護・譲渡。多頭崩壊レスキューや、離島の野良猫問題などにも取り組む。 趣味は食べ歩き、特技は釣り、魚を捌くこと。

文=いぬねこプラス編集部

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